実家の固定電話に「+1」や「+44」から始まる知らない国際電話がかかってきたことはありませんか?警察庁の発表によると、特殊詐欺に使われた電話番号のうち約75.5%が国際電話。海外と電話する用事がないご家庭なら、警察庁が推進する「#みんとめ」運動の手続きで、国際電話の発着信を無料でブロックできます。この記事では公式情報をもとに、手続き方法と注意点をわかりやすく解説します。
1. 「#みんとめ」とは何か?
「#みんとめ」は、警察庁が推進している「みんなでとめよう!!国際電話詐欺」運動の通称です。特殊詐欺の犯人からの電話を直接受けないための対策として、国際電話の着信ブロックを呼びかけています。
具体的には、海外と電話する用事がない家庭で、固定電話やひかり電話の国際電話の発着信を休止する手続きを案内するもの。手続きはすべて無料で、警察庁の公式キャンペーンとして広く呼びかけられています。
なぜ国際電話のブロックが必要か
警察庁が公開しているデータによると、令和7年(2025年)中、特殊詐欺に利用された電話番号のうち約75.5%が国際電話番号でした。約4分の3が海外発の電話だということです。
つまり、海外と電話する予定のない家庭にとって、国際電話番号からの着信そのものをブロックするのは、特殊詐欺対策として非常に効果が高い方法だといえます。
2. 国際電話番号とは?「+1」「+44」って何?
国際電話番号とは、「+(プラス)」と国コード(国番号)から始まる電話番号のことです。先頭の「+」の後ろにつく数字が、その電話がどの国からかかってきているかを示しています。
主な国コードの例
- +81:日本
- +1:アメリカ・カナダ
- +44:イギリス
- +86:中国
- +852:香港
- +675:パプアニューギニア
「+81」は日本の国コードなので、それ以外の国コードで電話がかかってきた場合は、海外からの電話だということになります。海外に知り合いや仕事の取引先がない人にとっては、そもそも受ける必要のない電話です。
また「010」から始まる番号も、日本から海外に発信するときの国際電話番号です。表示が「+」ではなく「010」で始まっている場合も、海外との通信に関する電話と考えてよいでしょう。
3. 国際電話を無料でブロックする方法
固定電話・ひかり電話を使っている家庭なら、警察庁が案内する公式の窓口から無料で発着信を休止できます。
申し込み窓口:国際電話不取扱受付センター
国際電話不取扱受付センター
電話番号:0120-210-364(通話料無料)
オペレーター案内:平日午前9時〜午後5時
自動音声案内:平日・土日祝24時間
この窓口に電話をかけて手続きを依頼するだけで、海外との発信・着信を無料で休止できます。実際にこの手続きをした人からは「設定後、ぴたりと電話が止まった」という声も寄せられています。
手続きの流れ
- 0120-210-364に電話する
- 音声案内またはオペレーターに従って情報を伝える
- 電話番号や契約者情報を確認
- 申し込み完了
所要時間は数分〜10分程度。複雑な操作は必要ありません。
その他の申し込み方法
電話以外にも、以下の方法で申し込みができます。
- Webから申し込み:警察庁の「#みんとめ」ページから、国際電話不取扱受付センターのオンライン申請フォームにアクセス可能
- 警察署で申し込み:手続きが難しいと感じる方は、最寄りの警察署で専用の申込用紙に記入して申請できます
4. 申し込み前に知っておきたい注意点
便利な制度ですが、いくつか確認しておくべきポイントがあります。
注意1:対象は固定電話とひかり電話
国際電話不取扱受付センターの手続き対象は、固定電話とひかり電話です。携帯電話やスマートフォンの国際電話ブロックには対応していません。
携帯電話やスマートフォンの場合は、以下のような方法を検討してください。
- 携帯電話の着信拒否設定(国際電話番号や知らない番号を「無視」する設定にする)
- 警察庁推奨アプリや都道府県警察の防犯アプリ(国際電話の発着信規制機能つき)
- 携帯キャリア各社のセキュリティ対策アプリ(有料の場合あり)
注意2:NTT回線は別途手続きが必要な場合あり
NTTの回線を使っている場合、発信の休止はNTTに別途申し込む必要があります。着信のブロックだけでなく、発信もまとめて止めたい場合は、契約先のキャリアにも確認しておきましょう。
注意3:令和7年12月17日以降は郵送料の負担が発生
大阪府警の公式情報によると、令和7年(2025年)12月17日以降は郵送料等の負担が必要になる場合があります。詳しい条件は申し込み時に窓口で確認してください。
注意4:海外との通話が必要になったら解除可能
一度休止しても、後から海外と通話する必要が出てきた場合は同じ窓口から解除手続きが可能です。「もう海外と話す予定がないからブロック」という気軽な気持ちで申し込んで大丈夫です。
5. 携帯電話・スマホの場合の対策
固定電話を使っていない、または家族が携帯電話を使っている場合は、別の対策が必要です。
対策1:警察庁推奨の防犯アプリを入れる
警察庁は、特殊詐欺対策として防犯アプリの活用を推奨しています。アプリストアで「詐欺対策 by NTTタウンページ」「詐欺バスター Lite」などを検索してインストールするだけで、詐欺に使われた番号や国際電話を自動でブロックしてくれます。
アプリの詳しいインストール方法や設定手順は、こちらの記事で解説しています。
対策2:着信拒否設定をオンにする
iPhoneやAndroidには、それぞれ「不明な発信者を消音」「不明な番号をブロック」という設定があります。電話帳に登録されていない番号からの着信を、自動で着信拒否やサイレントモードに切り替えられます。
対策3:キャリアの迷惑電話対策サービスを使う
大手携帯キャリアでは、迷惑電話の自動判定や着信拒否ができるサービスを提供しています。有料の場合もありますが、月数百円程度で大切な家族の安心が買えると考えれば、検討する価値は十分にあります。
6. 実家の親に伝えたい3つのこと
特殊詐欺の被害は、特に60〜80歳代に集中しています。実家のお父さん・お母さんを守るために、帰省したときや電話したときに、ぜひ以下の3つを伝えてあげてください。
- 海外と電話する用事がないなら、「0120-210-364」に電話して国際電話を休止
- 知らない番号、特に「+」や「010」から始まる電話には絶対に出ない
- もし出てしまっても、お金や個人情報の話が出たら即座に切る
この3つを家族で共有しておくだけで、何百万円もの被害を未然に防ぐことができます。
子世代がやってあげるとさらに安心
シニア世代の方の中には、「電話で手続きするのが不安」「音声案内が聞き取りにくい」と感じる方もいます。そのような場合は、子世代が代わりに電話をかけてあげるか、最寄りの警察署で一緒に手続きしてあげるとスムーズです。
実家に帰省した日に、家族みんなで電話をかけてしまうのが一番確実です。
7. もし国際電話の被害に遭ってしまったら
すでに国際電話に折り返してしまったり、お金を振り込んでしまったりした場合は、すぐに次の対応をしてください。
対応1:警察相談専用電話「#9110」に電話
- 電話番号:#9110(局番なし)
- 受付時間:平日午前8時30分〜午後5時15分(地域により異なる)
- 相談料:無料(通話料は有料)
対応2:消費者ホットライン「188」も活用
料金トラブルやお金に関する被害は、消費者ホットライン「188」(いやや)に相談できます。最寄りの消費生活センターにつながります。
対応3:カード会社・銀行に連絡
クレジットカード番号や銀行口座情報を伝えてしまった場合は、すぐに各社に連絡して停止手続きをしてください。
まとめ:覚えておきたい3つのポイント
- 特殊詐欺に使われる電話番号の約75.5%が国際電話
- 固定電話なら0120-210-364に電話するだけで無料で着信ブロックできる
- 携帯・スマホは警察庁推奨の防犯アプリや着信拒否設定で対策
「うちの親は海外と電話なんてしないから関係ない」と思っていた方こそ、この機会に手続きをしてみてください。たった数分の電話一本で、特殊詐欺の入り口の4分の3をシャットアウトできるのです。
この記事を家族のLINEに送って、実家に帰った日に一緒に手続きしてみてください。大切な家族を守る、最も確実な対策のひとつです。
情報源:警察庁・SOS47特殊詐欺対策ページ「みんなでとめよう!!国際電話詐欺 #みんとめ」、警察庁「令和7年中における特殊詐欺の認知・検挙状況」、国際電話不取扱受付センター(0120-210-364)、大阪府警察本部・特殊詐欺抑止活動係、東京都府中市・地域安全対策課、政府広報オンライン、警察相談専用電話「#9110」、消費者ホットライン「188」
コメントを残す