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要介護認定の結果が遅いときは?|延期通知の見方と、待つ間にできること

要介護認定の結果が遅いときは?|延期通知の見方と、待つ間にできること

要介護認定を申請して30日を過ぎても結果が来ないと、手続きが止まっているのではないかと心配になります。ただ、30日を超えるのは珍しいことではありません。厚生労働省の集計では、申請から審査の判定までの全国平均は39.9日で、30日以内に収まったのは22.8%です(令和6年度の申請分)。遅れるときは、原則として市区町村から理由と見込みの通知が届くので、まず理由の欄を見てください。箕面市の案内を例にすると、調査の日が決まっていないときや、主治医を受診していないときは、家族が動いたほうがよい場面です。通知も結果も来ないときは、市区町村の窓口にどこまで進んでいるかを聞きます。急いでサービスを使いたいときは、暫定ケアプラン(認定の結果を見込んで作る仮の計画)という方法があります。

30日を超えることは珍しくない

認定の結果は、原則として30日以内に出すことになっています。介護保険法の第27条第11項は、次のように定めています。

第一項の申請に対する処分は、当該申請のあった日から三十日以内にしなければならない。
出典:介護保険法 第27条第11項

同じ項には続きがあります。心身の状況の調査に時間がかかるなど特別な理由があるときは、30日以内に、あとどのくらいかかるかとその理由を本人に知らせて、延ばすことができます。これが延期の通知です。

実際の日数は、厚生労働省の公表資料で確かめられます。令和6年4月から令和7年3月に申請された分の全国の値は、次のとおりです。

段階 全国の平均
申請から審査の判定まで 39.9日
訪問調査の依頼から調査の実施まで 11.1日
主治医意見書の依頼から入手まで 17.9日
調査と意見書がそろってから判定まで 16.8日

30日以内に判定まで進んだのは22.8%でした。4件のうち3件以上は30日を超えていることになります。

この数字を見るときは、次の点に注意してください。

  • 結果が届く日ではありません。集計は判定の日までです(集計ファイルの説明のシート)。通知が手元に届くのはそのあとです
  • 新規の申請だけの数字ではありません。認定の更新と、状態が変わったときに認定をやり直す区分変更の申請も合わせた平均です
  • 段階ごとの日数は足し算になりません。それぞれ数え始める日が違うためです

市区町村ごとの平均には差があります。保険者別の平均日数を並べると、真ん中の値は38.5日(集計表から計算)、短いところは17.4日、長いところは74.2日です。これは一人ひとりの日数を並べた真ん中の値ではありません。お住まいの市区町村の値は、厚生労働省の集計ファイルの「2.保険者別」のシートに載っています(「保険者」は介護保険を運営する単位です。広域連合などでまとめて載っている地域もあります)。これは平均なので、本人の結果がいつ出るかは窓口で聞いてください。

延期の通知が届いたら、理由の欄を見る

通知を受け取ると驚きますが、申請が断られたわけではありません。結果がまだ出ていないという知らせです。

見てほしいのは、遅れている理由と、結果の見込みの時期です。理由によって、待てばよいのか、家族が動いたほうがよいのかが変わります。箕面市の案内をもとに整理すると、次のようになります。

書かれている理由 家族がすること
訪問調査が終わっていない 調査が済んだ、または日が決まっているなら待つ。日が決まっていないなら窓口に連絡する
主治医に意見書を依頼している 最近受診しているなら待つ。受診していない、長く受診していないなら、主治医に連絡して受診する
書類が市区町村に届くのが遅れた 待つ
申請が一時的に集中している 待つ

案内の内容は市区町村によって違います。たとえば鹿児島市は、特に必要な手続きはないと案内しています。「待つ」とされている場合でも、見込みの時期を過ぎそうなときや、急いでサービスを使いたいときは、通知に書かれた窓口に相談してください。

見込みの時期は、変わることがあります。神戸市は、審査会(保健、医療、福祉の専門家が介護度を判定する会議)の日が決まっていないときは約1か月先の日を書いていること、さらに時間がかかりそうなら改めて通知を送ることを案内しています。

通知も結果も来ないとき

新規と区分変更の申請で、30日を過ぎても結果も通知も届かないときは、窓口に連絡してください。更新の申請は、今の認定の有効期間の終わりが近いのに結果が来ないときや、通知を省くことに同意した覚えがないときに連絡します。申請した日と本人の名前を伝えて、次の節の3つを聞きます。担当のケアマネジャー(介護の計画を作る専門職)がいれば、ケアマネジャーに聞いてもかまいません。

何も届かないからといって、すぐに手続きの異常とは限りません。更新の申請では、今の認定の有効期間内に結果が出る見込みなら、延期の通知を省いている自治体があります(神戸市はあらかじめ同意を得た場合、箕面市は見込みのある人について省略しています)。

窓口に聞くなら、どの段階かを確かめる

「まだですか」とだけ聞くより、どこまで進んでいるかを聞くほうが話が早く進みます。市区町村の介護保険の窓口に、次の3つを聞いてみてください。

  1. 訪問調査は終わっていますか(日は決まっていますか)
  2. 主治医の意見書は届いていますか
  3. 審査会にかかるのは、いつごろの見込みですか

意見書が止まっている場合は、家族にもできることがあります。柏市は、主治医への受診がないと意見書が遅れることがあるとして、申請することを医師に伝えておくと速やかに提出してもらえると案内しています。医師に申請のことを話していないときは、次の受診のときか、医療機関に連絡して伝えてください。

窓口に連絡しにくいときは、高齢者の総合相談の窓口である地域包括支援センターにも相談できます。

法律には、もう一つ規定があります。第27条第12項は、30日以内に結果も延期の通知もないときや、見込みの期間を過ぎても結果が出ないときは、本人は「市町村が当該申請を却下したものとみなすことができる」としています。自動的に却下されるという意味ではなく、本人がそう扱うことを選べるという書き方です。第11項と第12項は、更新と区分変更にも準用されています(第28条第4項・第29条第2項)。

認定についての不服は、都道府県の介護保険審査会に申し立てることができます(審査請求。第183条・第184条)。期限は、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内です(第192条)。第12項の「却下したものとみなす」扱いを使う場合の期限の数え方は、個別に確かめる必要があります。窓口で状況を聞いても進まないときは、市区町村の窓口か都道府県の介護保険審査会の担当に、早めに手続きを確かめてください。地域包括支援センターにも相談できます。

待っている間にサービスが必要なとき

介護が差し迫っていて待てないときは、そのことをはっきり窓口に伝えてください。

結果を待たずにサービスを使い始める方法として、「暫定ケアプラン」があります。厚生労働省の資料も、申請中に暫定ケアプランでサービスを提供できるとしています。作るのはケアマネジャーで、介護度を見込んで作ります(久留米市の資料)。担当がいなければ、窓口か地域包括支援センターに相談します。

費用の扱いは、認定の日付と関係します。新規の申請と区分変更では、認定は「その申請のあった日にさかのぼってその効力を生ずる」とされています(第27条第8項・第29条第2項)。更新の場合は、今の認定の有効期間が切れた翌日からです(第28条第10項)。和歌山市の資料は、区分変更で要介護の人が要支援になった場合を、さかのぼる扱いから除いています。

暫定ケアプランで使った分は、決まった要介護度にもとづいて扱われます(同じ資料)。そのため、費用が必ず保険でまかなわれるとは限りません。結果が非該当になったときや、見込んだ要介護度より低くなったときに、費用の全部または一部が自己負担になることがあります(和歌山市)。大津市も、限度額を超える分は全額自己負担になるので、ケアマネジャーと相談して慎重に使うよう案内しています。市区町村への届出がないと、いったん全額を払ってあとから戻す扱いになることもあるので(和歌山市)、届出についても確かめてください。

入院中で退院が迫っているときは入院中でも要介護認定を申請できる?で説明しています。申請の流れ全体は要介護認定とはにまとめています。

まとめ

  1. 30日を超えるのは珍しくない。全国平均は判定まで39.9日で、30日以内は22.8%(令和6年度の申請分)
  2. 延期の通知は、断られたという意味ではない。遅れている理由と見込みの時期を見る
  3. 箕面市の案内では、動いたほうがよいのは調査の日が決まっていないときと、主治医を受診していないとき。ほかの理由は待つ扱い
  4. 新規と区分変更で、30日を過ぎて結果も通知も来ないときは、窓口へ。更新は通知を省く自治体があるので、有効期間の終わりが近いかを見る。聞くのは調査、意見書、審査会のどこまで進んだか
  5. 急ぐときは、暫定ケアプランで使い始める方法がある。結果によっては全部または一部が自己負担になるので、相談して進める

介護保険制度は改正されることがあります。このページは2026年11月4日時点で確認できる法令・厚生労働省資料・自治体の案内に基づいています。通知の書き方や手続きは市区町村によって違うことがあるため、お住まいの市区町村の案内もあわせて確認してください。

情報源:介護保険法第27条第8項・第11項・第12項、第28条第4項・第10項、第29条第2項、第183条、第184条、第192条、厚生労働省「認定審査期間等の公表」掲載の集計(令和6年度分)、厚生労働省「要介護認定の認定審査期間について」(令和6年12月9日)、箕面市「要介護認定申請中に、延期通知書が届きました。どうすればいいですか。」(2020年1月7日更新)、神戸市「延期通知書」(2026年9月30日更新)、鹿児島市「要介護認定・要支援認定延期通知書が届いたがどうすればいいのですか。」(2023年10月25日更新)、柏市「要介護認定・要支援認定の流れ」(2021年2月26日更新)、和歌山市「暫定ケアプランの取扱いについて」(令和5年2月)、久留米市「暫定ケアプランについて」、大津市「よくある質問」

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