詐欺対策・防犯

息子や孫から「番号が変わった」と電話が来たら|登録する前に前の番号で確かめる

息子や孫から「番号が変わった」と電話が来たら|登録する前に前の番号で確かめる

息子や孫を名乗る人から「携帯電話の番号が変わった」と電話があったら、新しい番号を登録する前に、前から知っている番号に自分からかけ直して確かめてください。「番号が変わった」は、全国銀行協会がオレオレ詐欺の手口として注意を呼びかけている言い方です。犯人は先に新しい番号を登録させておき、次の電話で本人だと信じ込ませます。オレオレ詐欺の認知件数は2026年8月末までに2,739件で、前年の同じ時期より20.9%増えています(警察庁の暫定値)。お金の話が出たら、一度電話を切ってください。

「番号が変わった」と言われたら、登録する前に前の番号へかけ直してください

全国銀行協会は、オレオレ詐欺の巧妙になった手口として、次のことを挙げています。

あらかじめ「携帯電話の番号が変わった」などと電話してきて、周到に準備している(電話番号を事前に登録させることで、次回かけたときに息子や孫からの電話だと信用させる)。
出典:全国銀行協会「オレオレ詐欺」

そのうえで、防止策として次のように案内しています。

電話で突然現金の用意を要求されたら、一度電話を切って、必ず当事者本人や家族など、身内の方の元の電話番号に連絡し、事実を確認して下さい。
出典:全国銀行協会「オレオレ詐欺」

大事なのは「元の電話番号」にかけることです。新しいと言われた番号にかけても、つながるのは同じ相手です。前から知っている番号で本人につながり、番号は変えていないと言われたら、最初の電話は本人ではありません。前の番号につながらないときは、ほかの家族にも確かめてください。

電話を受けたときの確かめ方

  • 新しい番号は、その場で登録しない:前の番号で本人に確かめてから登録します
  • もう登録してしまったときは、本人の番号として扱わない:前の番号で本人に確認できるまで、その番号を息子や孫の連絡先として扱わないでください。名前で登録したままだと、次にその番号からかかってきたとき本人だと思い込みやすくなります。必要なら、登録を削除するか、その番号を個別に着信拒否にする方法もあります
  • お金の話が出たら、一度電話を切って家族に確かめる:「こちらからかけ直します」と言って切ってかまいません。かけ直すのは、表示された番号ではなく前から知っている番号です。警察庁は、電話でお金の話が出たら一旦電話を切り、すぐに家族などに相談すること、家族にかけ直して本物かを確認することを呼びかけています
  • 声で判断しない:警察庁は、犯人が最初に「風邪をひいて声が変わった」「携帯が壊れて番号が変わった」などと言って信用させるとしています。声や番号が違うことを、先に言い訳しておく手口です

声を聞いた感じで見分けようとせず、確かめ方で判断することについてはAIで作られた詐欺の見分け方|声も顔も本物そっくりの時代に、確かめ方を変えるでまとめています。

全国銀行協会は、家族の合言葉を決めておくことも「ひとつの方法」としています。合言葉だけで判断せず、前の番号への確認もしてください。

「代わりの者がお金を取りに行く」と言われたら

お金の話になってからの流れは、警察庁と全国銀行協会の資料をもとにすると、おおむね次のとおりです。

  1. 「会社のお金が入ったカバンを落としてしまった!」「借金の返済が必要」などと、今日中にお金がいると言われる
  2. 上司や同僚を名乗る別の人が電話に出てきて、本当の出来事のように思わせる
  3. 自分は行けないので代わりに同僚などが行く、と言われ、知らない人がお金を受け取りに来る

警察庁は、この手口では受け子と呼ばれる犯人がお金を受け取りに来るので、本物のお子さんが来ることはないとしています。全国銀行協会も、知らない人に大金を絶対に渡さないよう呼びかけています。

  • 本人や家族に確かめられないうちは、お金を渡さない
  • 銀行で声をかけられたら、話を聞く:全国銀行協会は、高額・高齢のお客さまの取引などでは金融機関から声をかけることがあるとし、職員のアドバイスに耳を傾けるよう案内しています
  • 銀行で別の理由を言うよう指示されたら、詐欺を疑う:警察庁によると、銀行の窓口で引き出す理由を聞かれることを犯人は知っていて、「リフォーム代」「身内に不幸があった」などと言ってごまかすよう指示してくることがあります

受け取りに来る人が家の前にいる、帰らないといったときは、110番に電話してください。

警察官や銀行協会の職員を名乗って、キャッシュカードを受け取りに来る手口はキャッシュカード詐欺盗とは|封筒すり替えの手口と、渡してしまったときの対処で説明しています。

お金を渡してしまった・振り込んでしまったとき

全国銀行協会は、被害に遭ってしまったら警察と取引銀行へただちに連絡するよう案内しています。

  1. 警察に連絡する:受け取りに来た人がまだ近くにいるかもしれないときは110番。そうでなければ最寄りの警察署
  2. 振り込んだ場合は、振込先の金融機関にも連絡する:金融庁は、振り込め詐欺等の被害にあってしまった場合は警察と振込先の金融機関に連絡するよう案内しています
  3. 何があったかをメモしておく:電話が来た日時、相手の番号、名乗った名前、お金を渡した相手の特徴

振り込んだお金については、振込先の口座に残っているお金が支払われる可能性がある「振り込め詐欺救済法」があります。金融庁によると、この制度の対象は預金口座等への振込みが利用された詐欺等です。そのため、振込みを使わずに現金を手渡した場合は、この制度の対象には当たらないと考えられます。また金融庁は、犯人が口座からお金を引き出してしまうと支払は受けられないとしているので、振り込んだ場合はすぐに連絡してください。制度の詳しい手順は振り込め詐欺救済法の返金率は?|被害金は戻るのか、手順と注意点で説明しています。

不安なときの相談先

  • 110番:事件や事故の緊急通報。お金を受け取りに人が来ている、脅されているなど、急いで警察に来てもらう必要があるとき
  • 警察相談専用電話 #9110:緊急でない相談の窓口。電話の内容が本物かどうか判断がつかないとき。受付は平日の午前8時30分から午後5時15分が基本で、都道府県によって違います。つながらないときは最寄りの警察署へ
  • 消費者ホットライン 188:最寄りの市町村や都道府県の消費生活センター等を案内する全国共通の番号
  • 取引している銀行・振込先の金融機関:振り込んだ、口座から引き出したなど、お金が動いたとき

188で何を相談できるかは消費者ホットライン188とは?何を相談できる?電話する前に準備するものにまとめています。

なぜ「番号が変わった」と言うのか

最初の節で引いたとおり、全国銀行協会は、先に番号を登録させておき、次の電話で息子や孫からだと信用させる手口を挙げています。同じページでは、犯人側は名簿などを入手して、名前・住所・職業・生年月日などを知っている可能性が高いともしています。

警察庁は、「番号が変わった」などと言って信用させた後に、「お金が今すぐ必要」と話して振り込みを求めてくると説明しています。どの電話でお金の話が出るかは決まっていません。登録していると、次の電話で息子や孫の名前が表示される端末もあり、本人からの電話だと思い込みやすくなります。

名前や家族のことを知っているからといって、本人とは限りません。

家族で決めておくこと

この手口は「番号が変わった」という一言から始まることがあります。家族で次のことを話しておくと、確かめるきっかけになります。

  • 電話番号を本当に変えたときは、どうやって伝えるか(会ったときに伝える、別の家族からも伝えてもらう、など)
  • 「番号が変わった」と電話が来たら、どうするか(前の番号にかける、など)
  • 電話でお金の話が出たら、どんなに急かされても一度切って、家族に連絡すること

家族の側も、番号を変えたことを電話一本で済ませず、相手が確かめられる形で伝えると、「番号が変わった」という電話を受けたときに迷いにくくなります。

「自分は大丈夫」という思い込みについては、正常性バイアスについての記事で取り上げています。

かかってこないようにする設定

警察庁は、最近の特殊詐欺では「+」から始まる国際電話番号が多く使われているとして注意を呼びかけています。2025年(令和7年)中に特殊詐欺に使われた電話番号のうち、約75.5%が国際電話番号でした(オレオレ詐欺だけでなく特殊詐欺全体の割合)。警察庁は、次のような対策を挙げています。

  • 固定電話への国際電話の着信を止める:海外と固定電話で話すことがなければ、国際電話の利用休止を申し込めます
  • 固定電話の番号表示・非通知拒否:相手の番号が表示されるサービスや、番号を出さずにかけてきた電話(非通知)に自動の音声で応答するサービスを、各電話会社が提供しています
  • 携帯電話は、知らない番号を着信拒否に設定する

知らない番号の着信拒否は、電話帳に登録していない番号からの着信を止める設定なので、登録してしまった番号には働きません。「番号が変わった」と言われて登録してしまった番号は、上の「確かめ方」のとおり、本人に確認できるまで本人の番号として扱わないでください。

国際電話を止める手順は海外と電話しないなら今すぐ「#みんとめ」!国際電話詐欺の無料ブロック設定、スマートフォン向けの警察庁推奨アプリは詐欺電話を自動ブロック!警察庁推奨の無料アプリの入れ方で解説しています。総務省やNTTを名乗る自動音声の電話への対処は「2時間後に電話が使えなくなる」は切ってよい|総務省・NTTを名乗る自動音声への対処にまとめています。

まとめ:覚えておきたい3つのポイント

  • 「番号が変わった」と言われたら、新しい番号を登録する前に、前の番号にかけて本人に確かめる
  • お金の話が出たら一度切る。声や名前を知っていることで本人と判断しない
  • 代わりの人が取りに来ると言われたら、詐欺を疑う。確かめられないうちはお金を渡さない

情報源:全国銀行協会「オレオレ詐欺」(2026年10月21日閲覧)、警察庁 SOS47「オレオレ詐欺」(2026年10月21日閲覧)、警察庁「令和8年8月末における特殊詐欺の認知・検挙状況等について(暫定値)」(2026年10月2日公表)、警察庁 SOS47「みんなでとめよう!!国際電話詐欺 #みんとめ」(令和7年中の国際電話番号の割合・2026年10月24日閲覧)、金融庁「振り込め詐欺等の被害にあわれた方へ」(救済法の対象・#9110の受付時間を含む・2026年10月21日閲覧)、警察庁「ご意見、各種相談・情報提供等」(110番と#9110の使い分け・2026年10月22日閲覧)、国民生活センター「『2時間後に電話が使えない!?』個人情報を聞き出す不審な電話にご注意!」(2024年12月19日公表・消費者ホットライン188の説明・2026年10月21日閲覧)、警察相談専用電話「#9110」、消費者ホットライン「188」

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