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ショートステイ(短期入所)とは|2つの種類・日数の考え方・費用

ショートステイ(短期入所)とは|2つの種類・日数の考え方・費用

家族が入院する、冠婚葬祭で家を空ける、介護に疲れて少し休みたい。そんなときに、親に短い期間だけ施設に泊まってもらえるのが、ショートステイ(短期入所)です。特別養護老人ホームなどで介護を受ける「短期入所生活介護」と、介護老人保健施設や病院などで医療的なケアも受ける「短期入所療養介護」の2種類があります。介護保険の1割から3割の自己負担に加えて、食費と滞在費がかかります。この記事では、2つの違い、どんなときに使えるか、日数の考え方、費用、申し込みの流れ、急に必要になったときの相談先をまとめます。

ショートステイとは

ショートステイは、要介護または要支援の認定を受けた人が、施設に短い期間入所して、介護などを受けるサービスです。介護保険法の第8条では、2つのサービスに分けて定められています。

  • 短期入所生活介護(第8条第9項) ― 入浴、排せつ、食事などの介護その他の日常生活上の世話と、機能訓練を受ける
  • 短期入所療養介護(第8条第10項) ― 看護、医学的管理のもとでの介護、機能訓練その他必要な医療、日常生活上の世話を受ける

要支援1・2の人の場合は、「介護予防短期入所生活介護」「介護予防短期入所療養介護」という名前の介護予防サービスになります(第8条の2)。

生活介護と療養介護の違い

2つの違いは、泊まる施設と、医療的なケアがどのくらい必要かです。

短期入所生活介護 短期入所療養介護
主な施設 特別養護老人ホーム、養護老人ホームなど、短期入所を行える施設や、老人短期入所施設 介護老人保健施設、介護医療院、病院・診療所など(短期入所療養介護の指定を受けた施設)
受けられること 日常生活上の世話(入浴・排せつ・食事など)と機能訓練 看護、医学的管理のもとでの介護、機能訓練、必要な医療
対象 要介護・要支援の人 要介護・要支援の人のうち、病状が安定期にあり、医学的管理のもとでの介護などが必要な人

施設の種類は、短期入所生活介護が介護保険法第8条第9項(老人福祉法施行規則の第1条の4と、老人福祉法第20条の3の老人短期入所施設)、短期入所療養介護が介護保険法施行規則の第14条で決められています。療養介護の対象者の条件は、施行規則の第13条です。

どちらが合うかは、本人の病状や必要なケアによって変わります。医療的なケアが必要な場合は、ケアマネジャーや主治医と相談して決めてください。

どんなときに使えるか

ショートステイは、本人の状態だけでなく、家族の事情でも使えます。短期入所生活介護の事業所の国の基準(平成11年厚生省令第37号)の第126条は、対象を次のように定めています。

利用者の心身の状況により、若しくはその家族の疾病、冠婚葬祭、出張等の理由により、又は利用者の家族の身体的及び精神的な負担の軽減等を図るために、一時的に居宅において日常生活を営むのに支障がある者を対象に、指定短期入所生活介護を提供するものとする。
出典:指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準 第126条第1項

本人の心身の状況のほかに、家族の病気・冠婚葬祭・出張などの理由や、家族の体と心の負担を軽くするために、一時的に家で生活するのが難しい人が対象になる、ということです。短期入所療養介護も、同じ基準の第144条で同じ趣旨が定められています。

介護をしている家族の負担を軽くすることも、ショートステイの目的の1つとして国の基準に書かれています(家族の休息のための利用は「レスパイト」とも呼ばれます)。介護が続いて疲れがたまっているときは、遠慮せずにケアマネジャーに相談してください。

ショートステイは何日まで使える?

ショートステイは、短い期間の利用を前提にしたサービスです。日数については、次の2つの決まりがあります。

  • 連続30日を超えた日は、介護保険の対象外 ― 報酬を定めた国の告示で、連続して30日を超えて利用している場合、30日を超える日以降は短期入所のサービス費を算定しないとされています。泊まることが禁止されるわけではありませんが、連続して30日を超える場合、31日目は介護保険が使えず、サービス費は全額自己負担になります。32日目以降の扱いは利用の状況や条件によって異なるため、ケアマネジャーや施設に確認してください
  • 認定の有効期間のおおむね半数が目安 ― ケアプランでは、特に必要と認められる場合を除き、ショートステイの日数が認定の有効期間のおおむね半数を超えないようにすることとされています(平成11年厚生省令第38号 第13条第21号)。上限ではなく、特に必要な場合はこれを超えることもあります

長く使う必要があるときは、ケアマネジャーと施設に確認してください。30日を超えたときの扱いや、数え直しの考え方、半数の目安の詳しい説明は、ショートステイを30日超えて利用するとどうなる?でまとめています。

費用はいくらかかる?(1割から3割の自己負担+食費・滞在費)

ショートステイの費用は、大きく2つに分かれます。

  1. 介護保険のサービス費の1割から3割 ― 施設の種類や要介護度などで変わります。自己負担の割合の決まり方は介護保険とはで説明しています
  2. 介護保険の対象外の費用 ― 食費、滞在費(部屋代)、理美容代、日常生活費など(介護保険法第41条・施行規則第61条)

2つ目の費用の額は、施設との契約で決まります。ただし、後で説明する負担限度額認定を受けた人は、食費と滞在費に上限があります(基準第127条第3項)。事業所の国の基準の第127条は、食費や滞在費などを受け取るときは、あらかじめ内容と費用を文書で説明し、同意を得ることとしています。利用前にもらう重要事項説明書で確かめてください。

食費には、国が決めた「基準費用額」があります。負担限度額認定による軽減を計算するときに使う額です。厚生労働省のリーフレット(介護保険最新情報 Vol.1506、令和8年5月29日)は、令和8年8月から「*食費の基準費用額についても100円(日額)引き上がります。」としていて、表では1日1,545円です。ただし、1,545円はすべての施設で支払う金額ではありません。軽減の対象ではない人が払う額は、同じリーフレットによると「施設と利用者の契約により決められています」。実際の食費は、利用前に施設の料金で確かめてください。

また、ショートステイは、訪問介護やデイサービスなどほかの在宅のサービスと合わせて、1か月に介護保険で使える量の上限(区分支給限度基準額)の中で使います(介護保険法第43条)。上限を超えた分は、原則として全額自己負担です。泊まる日数が多くなる月は、ケアマネジャーに月全体の費用を確かめてもらってください。上限の考え方は介護保険とはでまとめています。

なお、1か月の自己負担が重いときに戻る高額介護サービス費は、介護保険のサービス費の自己負担が対象で、食費や滞在費には使えません(介護保険法第51条)。対象になる費用と申請のしかたは高額介護サービス費とはで説明しています。

食費・滞在費を軽くする制度(負担限度額認定)

所得や資産が一定以下の人は、ショートステイの食費と滞在費の負担が軽くなる仕組みがあります。介護保険法の第51条の3で定められた特定入所者介護サービス費(要支援の人は第61条の3)で、短期入所生活介護と短期入所療養介護も対象に入っています。

使うには、市区町村に申請して「負担限度額認定」を受ける必要があります(施行規則第83条の6)。対象になるかどうかは、本人や世帯の人の住民税の課税状況、年金収入や所得、本人と配偶者の預貯金などの資産によって判定されます。配偶者は、別の世帯の場合でも判定の対象になります(施行規則第83条の5)。所得や資産によって負担の上限の段階が分かれています。また、ショートステイの場合は、介護保険が使える日の食費・滞在費が対象なので、連続30日を超えて介護保険の対象外になった日は軽減も受けられません。当てはまりそうなときは、市区町村の介護保険の窓口で確かめてください。

申し込みの流れ

ショートステイは、ケアマネジャーに相談して、ケアプランに組み込んでから使うのが基本です。

  1. 使いたい時期と理由を、ケアマネジャーに伝える(要支援の人は、地域包括支援センターか、介護予防支援を担当している事業所に相談する)
  2. ケアマネジャーが、施設と日程などの連絡調整をする
  3. 施設から重要事項の説明を受け、利用期間などに同意する(基準第125条)
  4. ケアプランに位置づけて利用する

冠婚葬祭や家族の入院の予定など、日にちが先に分かっているときは、早めにケアマネジャーに伝えておくと調整しやすくなります。ケアマネジャーの役割はケアマネジャーとはで説明しています。

急に必要になったときはどうする?

家族が急に入院した、などの理由で、予定していなかったショートステイが必要になることもあります。そのときは、次の順で動いてください。

  1. 担当のケアマネジャーに、急ぎの事情と必要な日数を伝える
  2. ケアマネジャーに、施設の空きや受け入れの条件を確かめてもらう
  3. ケアマネジャーと連絡がつかない、ケアマネジャーがいないときは、地域包括支援センターや市区町村の介護保険の窓口に相談する

国の制度にも、急な受け入れを想定した仕組みがあります。ただし、必ず施設に入れるという意味ではありません。

  • 定員を超えた受け入れ ― 短期入所生活介護の基準の第138条第2項は、ケアマネジャーが緊急に必要と認めた人について、本人とほかの利用者の処遇に支障がない場合には、定員を超えて静養室で受け入れることが「できる」としています。ただし、受け入れてもよいという定めで、必ず受け入れてもらえるという意味ではありません。また、ユニット型の事業所や短期入所療養介護には、この定めはありません
  • 緊急の受け入れへの報酬 ― 報酬を定めた国の告示には、ケアプランに入っていないショートステイを緊急に行った場合の加算があり、生活介護にも療養介護にも定められています

空きがあるかどうかは施設や時期によって違います。日ごろからケアマネジャーと、いざというときの相談をしておくと安心です。

まとめ

  1. ショートステイは、短い期間施設に泊まって介護などを受けるサービス。特養などの「生活介護」と、老健・病院などの「療養介護」の2種類
  2. 家族の病気・冠婚葬祭・出張や、家族の負担を軽くするためにも使える
  3. 連続30日を超えると、31日目は介護保険の対象外。32日目以降は条件しだいなので確認する。認定期間のおおむね半数が目安(上限ではない)
  4. 費用は1割から3割の自己負担+食費・滞在費。月の上限を超えた分は全額自己負担。食費・滞在費は契約で決まり、所得や資産が一定以下なら負担限度額認定で軽くなる
  5. 申し込みはケアマネジャーを通す。急に必要なときもまずケアマネジャー、つながらなければ地域包括支援センターや市区町村へ

介護保険制度は改正されることがあります。このページは2026年11月2日時点で確認できる法令・厚生労働省の資料に基づいています。

情報源:介護保険法第8条第9項・第10項・第8条の2・第41条・第43条・第49条の2・第51条・第51条の3・第53条・第59条の2・第61条の3、介護保険法施行規則第13条・第14条・第61条・第83条の5・第83条の6、老人福祉法施行規則第1条の4、老人福祉法第20条の3、指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第37号)第125条・第126条・第127条・第138条・第144条、指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第38号)第13条第21号、指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成12年厚生省告示第19号)、厚生労働省 介護保険最新情報 Vol.1506(令和8年5月29日)、同 Vol.1481(令和8年3月13日)

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